受講生の声

ブランディングの原則は
あらゆる職能に通じている

社会人の「学び直し」を推進する日本では、国と企業がリスキリングの支援・環境整備に積極的に投資している。一方の働く個人は、ただ専門知識を身につけるだけでなく、自らを商品として市場に売り込む戦略的スキルも求められている。そうした状況の中、日本映像翻訳アカデミー(JVTA)とブランドプロミス合同会社は、ブランディングとマーケティングの戦略家を育成するための「ブランド&マーケティングストラテジスト養成コース(BMST)」を開講。緒方愛子さんは、エントリーコースを修了した受講生の一人だ。

緒方さんはアメリカの大学を卒業後、現地の製造業で社内通訳者を務め、帰国後は旅行会社へ転職した。エリアプロモーション事業に携わることになり、実務に役立つスキルを身につけようとBMSTの受講を決めた。
「転職前に海外マーケティング部門で仕事をした経験もあったので基礎知識はありましたが、一から企画書を作るなどの実務経験は多くありませんでした。BMSTは実務に即したカリキュラムを短期間で学べるとあり、受講の決め手になりました」(緒方さん)

エントリーコースの受講生は、2日間でマーケティングの基礎を学ぶ。彼らを指導するのは、数多くのグローバル企業でブランディングに携わり、ブランドプロミス合同会社の代表も務める林美千代講師だ。初日に座学とグループワークで基礎を学んだ受講生は、翌日までに事前課題である商談用セールスシートを作成する。デザイン性の高いオリジナリティ溢れる緒方さんのセールスシートに、林講師もその出来栄えを褒めた。
「商談を成功させるために、まずはセールスシートのデザインが重要だと考えました。そこで、事前に配布されたフォーマットは使わず、商品のイメージに合ったフォーマットを探して作成しました。時間はかかりましたが、『なぜこのデザインを選んだのか?』『なぜこの情報を入れたのか?』など、自分自身が納得できるものにしようと心掛けました」(緒方さん)

作成したセールスシートを使い、商品のタグラインとログラインを学ぶ講義では、受講生たちが積極的に表現のアイデアを出した。商品の魅力をわかりやすく簡潔に伝えるため、そのポイントや顧客のターゲットを押さえることが重要だ。緒方さんはクラスメートと意見を交わす時間も楽しかったと振り返りながら、ブランディングの知識はあらゆる職能に役立つと語った。
「商品のターゲットは誰か、どうすれば商品に興味を持ち、魅力を理解してもらえるかと考える過程が、セルフブランディングにも通じると感じました。自身の“売り”を理解し、外に向けて発信するというスキルは、会社員・フリーランスにかかわらず全ての人にとって有用だと思います」(緒方さん)

緒方さんはBMSTでの学びを復習し定着を図りながら、1年後を目処にアドバンスコースへの進級を目指している。