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みなさん、こんにちは。林美千代です。
長くエンターテインメントコンテンツビジネスの世界に身を置き、現在はブランドプロミスという会社を起こしてクライアントのブランディング/マーケティング戦略をリードする仕事をしています。また、ご縁あってこのコラムの掲載元である日本映像翻訳アカデミー株式会社の「ブランド&マーケティング ストラテジスト(BMST)養成コース」を開発し、主任講師も拝命しています。
このコラムに関心を持っていただき、ありがとうございます!このコラムでは、私がブランディング/マーケティング、エンタメコンテンツビジネスの領域で感じている課題意識など思うところを発信することで、みなさんにこの領域でのビジネスへの関心、発見、共感を得ていただきたいと考えています。そしてその時みなさんの頭に浮かんだ「?」マークへのお答えのひとつとしてBMSTコースを用意しているという、うまい具合になっております(笑)。
そんなこのページを開いてくださっている貴方は、私とは初めましての方かもしれませんし、以前お仕事をご一緒した方、あるいはBMST講座でお目にかかっている方かもしれません。いずれの方にもお寄せいただいた関心への御礼とご挨拶を申し上げる意味で、まず私がこれまでどういう半生をたどってきた人間で、なぜエンタメコンテンツの仕事をするようになったのかについて、少しお話ししたいと思います。
良質な絵本に囲まれて育った幼い頃
私が生まれたのは北海道の旭川市です。札幌から北東に100キロほどの位置にあり、現在の人口は30万人ほど。北海道は札幌市の人口が飛びぬけて多いのですが、道内では札幌に次いで2番目の規模の市です。あの行動展示で有名な旭山動物園のある街と言った方が通りが良いかもしれません。ちなみに旭山動物園の歴史は意外に古く、昭和42年の創設です。私とは、まあ、同級生のようなものですね(笑)。
私は三姉妹の長女で、父の仕事は林業でしたから、私がエンタメコンテンツビジネスに関わるようになったことに家庭環境が直接影響したわけではありません。ただ、父も母も私が幼い頃からたくさんの絵本を与えてくれました。『どろんこハリー』『おさるのジョージ(絵本の題名は『ひとまねこざる』)』『おばけのバーバパパ』『三びきのやぎのがらがらどん』『ぐりとぐら』…。『ジャングル・ブック』『眠れる森の美女』など、ディズニー作品もありました。これらの豊富な絵本のおかげで、字を読めるようになるのが早かったですし、子どもなりに行間を埋めて読むということもしていたように思います。小さな頭の中で想像をふくらませていたのですね。初めて海外の文化に触れ、関心と憧れを持ったのも、絵本のおかげだったと思います。そしてこれらの作品の多くが今も読み継がれていることを考えると、幼い私のために色あせない本質を持つコンテンツを選び、豊富に与えてくれた両親の感性こそが、その後の私の職業選択の土壌を耕し、種をまいてくれたのだと言えるのかもしれません。
本コーナーの記事一覧
1-1 ご挨拶
1-2 黄金期のテレビ沼にハマり込んだ小学校就学期
1-3 移り住んだアメリカで満喫したコンテンツライフ
1-4 日本帰国→中高一貫アニヲタ育成コース編入
2-1 製作者志向からプロデューサー志向に転じた大学時代
2-2 30代で足を踏み入れたライセンスビジネスの世界
2-3 ディズニーで開眼したブランドの意味と価値